浦安、新浦安、舞浜、行徳、葛西|内科、胃腸内科、消化器内科、内視鏡内科、肛門外科|苦痛の少ない優しい内視鏡検査

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内視鏡検査で使用する鎮静剤について

新規麻酔薬の導入について 「苦痛が少ない」から「ほぼ無痛」へ

胃カメラ、大腸カメラは、昔(1990年代以前)は苦痛を軽くする薬を投与せずに、検査するというのが一般的でした。その後、鎮静剤(睡眠薬と同じ成分であるベンゾジアゼピン系)を投与することが多くなり、以前に比べたら検査を受けやすくなりました。しかし、ベンゾジアゼピン系の薬は投与量の調整が難しく、人によって鎮静の効果がバラバラでした。同じ人でも、去年と今年で同じ量の薬を使っても、効果が全然違うということもよくありました。鎮静剤の効きがよくないと、苦しいだけでなく、検査の質も落ちてしまいます。胃カメラ検査中にオエッオエッと嘔吐反射が起きると詳細な観察ができなくなってしまいます。大腸カメラにおいては、十分な観察時間をとることができずに、小さなポリープを見つけ出し切除することができなくなってしまいます。
当院では、以前から胃カメラではミダゾラム(ベンゾジアゼピン系)単独、大腸カメラではミダゾラム・塩酸ペチジン併用にて検査を行ってきました。当院の調べでは、この鎮静法でも80%以上の患者様は楽に受けることができましたが、鎮静剤の効きが不十分で少し苦痛を感じる方もいらっしゃいました。
2000年代から外科系の一部の先生がプロポフォールを内視鏡検査に使用するようになり、一部の内視鏡クリニックでも、無痛内視鏡検査と称して、プロポフォールを使用して内視鏡を行うことが多くなってきました。プロポフォールは外科手術の際に、全身麻酔の導入薬として使用されていますが、消化器内視鏡検査治療においては適応外使用となっています。少ない苦痛で精密な内視鏡を行うのが、内視鏡医の腕の見せどころではありますが、プロポフォールを使うと内視鏡医による苦痛を抑える技術の差が出にくいことになります。
しかし、当院では、患者様の苦痛を極力取り除くために、令和5年2月よりプロポフォールの使用を試験的に開始しました。患者様へのアンケート結果を検証して、今後はプロポフォールを原則使用することとしました。プロポフォールは大量に投与すると血圧低下や呼吸抑制が生じるおそれがありますが、当院では静脈ルートを確保の上、必要最小限の量を投与して十分安全面に配慮して検査を行っていきます。

胃腸の調子が悪い時、バリウム、便潜血検査で要精密検査となった時、慢性胃炎、大腸ポリープの経過観察の時には、ぜひ当院で無痛性内視鏡検査を受けてみてください。

もちろん、事情があり麻酔薬を使わずに検査を受ける方もいらっしゃいます。そのような患者様にも対応できるように、内視鏡の技術を磨き続けていきます。